説得の効果を高めるためには?その②:Multiple Source Effect

2017/01/11 20:03 に Saki Nakamura が投稿   [ 2017/01/11 20:04 に更新しました ]
相手を説得させるには,どのような手段が有効でしょうか? 今回は,複数人が同じ唱導方向に説得する方が1人で説得するよりも説得の効果が大きいというMultiple Source Effectをもとに,どのような説得が有効であるかを考えてみたいと思います。
 

まず,Multiple Source Effectの存在を確かめた,Harkins and Petty (1981) の研究について紹介します。彼らは,3人あるいは1人の説得者が,1つまたは3つの論拠が含まれたメッセージで参加者を説得するという実験を行いました。その結果,説得者が3人でかつ論拠が3つあるメッセージを受ける条件では,他の条件よりも説得の効果が大きいことが示されました。これはMultiple Source Effectの存在を示しており,各説得者がそれぞれ異なる論拠を持っていることがミソであることを示しています。

さらに,Harkins and Petty (1987) は,Multiple Source Effectの詳細について検討をしています。その結果,説得者が何人であるかという情報は論拠よりも先にある場合に生じることを明らかにしました。さらに,説得者が複数人であっても,その人たちが似たような人たちではなく,異なる背景を持った人たちであることが重要であることを示しました。

Multiple Source Effectに関する研究結果から,以下のことを意識して説得を行うことが有効かもしれません。
①複数の説得者がそれぞれ論拠を持っていること
②説得者がたくさんいるということを説得の受け手に先に認識させること
③同じ考えを持っている人で集まって説得をするよりも,いろんな背景を持った人が集まって説得をすること
大事な交渉の時に,ぜひこれらのことを意識してみてください!
(中村早希)
【参考文献】
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