態度の確実性の先行要因としての感情の復号化とその処理の流暢性

2017/05/25 1:45 に Saki Nakamura が投稿   [ 2017/05/28 21:24 に更新しました ]
Petrocelli, J. V., & Whitmire, M. B. (2017). Emotion Decoding and Incidental Processing Fluency as Antecedents of Attitude Certainty. Personality and Social Psychology Bulletin, 0146167217700606.

先行研究によると,態度の確実性(attitude certainty)は,説得に対する態度変容量に影響すると説明される。本研究では,態度の確実性と態度変容の先行要因として,態度形成中における表情からの情動の読み取りとその処理の流暢性の影響について検討した。

【実験1】
”怒り””悲しみ””幸福”の3種類表情の読み取りの影響に注目した。手続きとしては,表情刺激とともに「卒業試験の義務化」について説明され,それに対する態度とその確実性を尋ねた。そのあと,卒業試験の義務化への同意を促すような説得的メッセージを提示し,再度,態度を測定した。
その結果,態度形成時に”怒り”もしくは”幸福”と復号化した参加者は,”悲しみ”と復号化した参加者よりも,態度の確実性が高く,説得に対して抵抗を示した。

【実験2】
”怒り”と”悲しみ”の2種類の表情刺激を用いて,表情刺激に対する視線の方向を操作して実験を行った。これは”怒り”は直視するときのほうが復号化しやすく,”悲しみ”は視線がそれている方が復号化しやすいことを利用したものである。この組み合わせの時に態度の確実性が高まると予測した。
予測通り,診断性(処理の流暢性が高いかどうかの識別のしやすさ)が高い時には,直視の”怒り”と逸らし目の”悲しみ”の時に確実性が高まっていた。確実性の高さが態度変容に影響していた。

【実験3】
実験3では,無関連な刺激の処理における流暢性が態度の確実性に影響することが示され,説得への抵抗にも影響していた。
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