単純な形状から引き出される生き物らしさによって空間的記憶の成績が向上する

2017/07/01 21:06 に Risako Shirai が投稿

van Buren, B., & Scholl, B. J. (2017). Minds in motion in memory: Enhanced spatial memory driven by the perceived animacy of simple shapes. Cognition, 163, 87–92.

https://doi.org/10.1016/j.cognition.2017.02.006

 単純な形状をしたものでさえ,ある特定の動き方をすると目標志向的に見えたり生き物らしく見えたりする。これまで,このような生き物らしい知覚を引き出す手がかりに関して様々なことが明らかになってきたが,知覚や認知以外の側面に関する結果はいまだ少ない。そこで本研究は,生き物らしく知覚される単純な形状が記憶に与える影響を検討した。生き物らしさの操作のために,‘wolfpack effect’を用いた。これは,ある特定のターゲットに対して常に矢羽の先端を向けているダーツは,ランダムな動きをしているにもかかわらずターゲットを追跡をしているように見えるという効果である(ダーツの形状だけでなく,赤い目のついた刺激の種類もある)。参加者は‘matching game’と呼ばれるゲームを行い,その中で同じ動きをしているパネルを選択しクリックする課題を行った。4つの実験を通して,生き物らしい動きが含まれたパネルの場所はそうでないパネルの場所よりもよく記憶されていることが明らかとなった。生き物らしい対象を検出し,その位置を覚えておくことは生存の維持にとって重要である。この観点と一致して,本研究は生き物らしさの知覚が視覚的記憶に影響を与えることを示し,生き物らしさはより深く特異的に記憶に組み込まれる可能性を示した。



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