☺は笑顔?日本とアフリカで聞きました

2017/12/07 19:05 に Asako Miura が投稿
Takahashi, K., Oishi, T., & Shimada, M. (2017). Is☺ Smiling? Cross-Cultural Study on Recognition of Emoticon’s Emotion. Journal of Cross-Cultural Psychology, 48(10), 1578-1586.

中京大・高橋康介さんたちの研究.

問題設定はシンプルで,エモティコンの表現する感情を,インターネットに対するfamiliarityが低く従ってエモティコンへの曝露度が低い人たちは認識できるのか?というもの.研究対象は日本人大学生(インターネットバリバリ使ってる群)とカメルーンとタンザニアの人たち(インターネットなにそれ群)で,提示したのは happy と sad と neutral 表情の,エモティコン(テキスト日本風,テキスト西洋風,☺みたいな画像の3種類)と実際の顔写真(アジア人,アフリカ人,白人)で,参加者たちはタブレット端末を渡されて0-100で評定をしている.小さい子もスマホやタブレットは直感的に使えるようになるっていうし,ぽいとタブレット渡したら調査ができるっていいですよね.調査内容からも言葉による指示(の行き違い)を極力小さくするように努力されています.

もしEkmanの言う「表情の普遍性」がエモティコンにも該当するなら,顔写真とエモティコンの両方で,たとえそれが初めて見るようなものであったとしても,日本人もアフリカ人も表情を解読できるはず.では実際は?
結果は上記のとおり.左3つ real face だと日本人もカメルーン/タンザニア人も正しく表情を解読できていましたが,エモティコンだとさにあらず.日本人はどの種類でもちゃんと判別できている(西洋風はちょっと弱いけど)のに,カメルーン/タンザニア人はダメでした.どうやら,エモティコンは,それを見慣れていない人にとっては「感情…?ってどういう?」というものに見えたようです.しかもどちらかというと50より低い点なので, happy には見えていないようですね.そもそもエモティコンを見たことのない彼らにとって,エモティコンは顔に見えたのか? パレイドリア(普段からよく知ったパターンを本来そこに存在しないにもかかわらず心に思い浮かべる現象)との関連は?などなど,議論は盛り上がりました.

翌日の高橋さんとのやりとりはこちら:https://twitter.com/asarin/status/938912838147383297
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