「類は友を呼ぶ」のか?FBデータを用いた検討

2017/04/27 1:39 に Asako Miura が投稿   [ 2017/04/27 2:46 に更新しました ]
Youyou, W., Schwartz, H. A., Stillwell, D., & Kosinski, M. (2017). Birds of a Feather Do Flock Together: Behavior-Based Personality-Assessment Method Reveals Personality Similarity Among Couples and Friends. Psychological Science, 28(3), 276-284.

類は友を呼ぶという.友人や配偶者は年齢や学歴,宗教,態度,一般的知能などさまざまな特徴において類似している傾向がある.しかし驚くべきことに,もっとも基盤的な心理的構成要素であるはずのパーソナリティの類似性に関するエビデンスはほとんどない.我々は,こうした状況となっている原因を,良くこの手の研究で用いられる「自己評定とパートナー評定」質問紙調査だと,「参照集団効果」,すなわちパーソナリティ判断が,絶対的な用語にもとづくのではなく,目立ちやすい参照集団との比較によって回答が行われてしまいがち,だということによるものだと考える.そこで本研究では2つの行動ベースのパーソナリティ測定を用いることで参照集団効果を回避することを試みた.大規模サンプルにもとづく結果により,恋愛パートナーでも友人でもパーソナリティの類似性が見られることが示された.この方法,使えるよ.

  • パーソナリティはFBの心理テストアプリで収集したBigFive(NEOによる).心理テストフィードバック時にFBステイタス更新データの利用の許可を得られたものを利用.
  • FB「いいね!」データベースの指標:上記大規模サンプルから得たSample1にもとづいて「20以上いいね!をした人×20以上いいね!を集めた記事」の行列を作り,BigFiveの各因子をターゲットとしたLASSOにもとづき「性格をよく説明する記事(へのいいね!)」データを重み付けつきで取得
  • FBでの使用単語データベースの指標:同様Sample2にもとづいてステイタス更新データにおける1%以上頻出語との行列を作り,同じことをする.
  • 各因子について,得られた重み付けデータを使って,カップル/友人ペアデータ(FBの交際相手/親しい友人登録データを利用)の「いいね!」/使用単語に基づいてBigFive各因子の推定値を求め,ペア間の相関を求める

結果は論文Fig.1のレーダーチャート参照.単語ベースの指標が一番類似度が高い.自己報告だととても低い.

※ここ5年くらいはFacebookはもう単なる(対面コミュニケーションとは異なるメディアとしての)CMCメディアとしてではなく,ごく一般のコミュニケーションメディアでしかもデータがごっそり取れちゃう宝の山的な扱いを(少なくともアメリカでは)受けている.ソーシャルメディアは,力業さえ使えるのなら,人間行動の「痕跡」が取れてしまう格好の場であることは間違いない.
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