拳銃のような現代の脅威関連物も注意を捕捉するか?

2017/06/05 1:22 に Risako Shirai が投稿

Subra, B., Muller, D., Fourgassie, L., Chauvin, A., & Alexopoulos, T. (2017). Of guns and snakes: testing a modern threat superiority effect. Cognition and Emotion, 1–11. https://doi.org/10.1080/02699931.2017.1284044

 これまで,進化に基づいた古来の脅威関連物(ex. ヘビ)は注意を捕捉することが報告されてきた。しかし別の理論では,刺激が注意を捕捉するか否かを決定する重要な特徴は,脅威というよりもむしろその刺激と自身との関連性にあると提唱している。本研究はこの枠組みで,一般的に都会で出くわす脅威によって注意が捕捉されるかに焦点を当てる。

 実験1では,武器のような現代の脅威関連物が注意を捕捉するかを検討した。参加者の課題は,手がかり(現代の脅威関連物/中性物; Figure 1)が呈示された後,ターゲット(O)の出現位置を判断することであった(Figure 2)。その結果,現代の脅威関連物とターゲットの出現位置が一致していると判断が早くなり,不一致であると遅くなることがわかった。これは,現代の脅威関連物が中性物と比較して注意を捕捉することを示しているといえる。

 実験2では,武器のような現代の脅威関連物とヘビのような古来の脅威関連物のどちらが優先的に処理され,注意を捕捉するかを検討した。実験1と異なり,実験2では手がかりとして2つの画像 (現代の脅威関連物と古来の脅威関連物) を同時に呈示した。その結果,古来の脅威関連物よりも現代の脅威関連物の方が注意を捕捉し,結果として現代の脅威関連物とターゲットの出現位置が一致している方が判断が早くなることが示された。これは,現代の脅威関連物が古来の脅威関連物と比較して優先的に処理され,注意を捕捉する可能性を示しているといえる。

 本研究の結果は脅威検出の進化論に基づいた説明よりも自己との関連性に基づいた説明を支持している。

Comments