他者の感情制御を助けることは自身の感情を制御し、抑うつ傾向を減少させる。

2017/05/23 22:45 に 浦勇希 が投稿
Bruce, P., Dore, Robert, R., Morris, Daisy, A., Burr, Rosalind, W., Picard, and Kevin, N., Ochsner (2017) Helping Others Regulate Emotion Predicts Increased Regulation of One’s Own Emotions and Decreased Symptoms of Depression. Personality and Social Psychology Bulletin, Vol. 43(5) 729–739

 多くの調査では人が自分の感情をどのようにして管理しているのかについて考慮しているが、他人の感情を制御することの感情面での利点についてはほとんど知られていない。我々はこのトピックについて、感情の社会的規制のトレーニングと練習をオンラインプラットフォームで行ってもらう3週間の研究で調査した。
 他人を助けるような実験協力者(対になるのは自分の問題を他人に共有し、助けるように求めるような人)は日々の生活の中で再評価*を用いることが増加することによって、抑うつ傾向の大きな減少が見られた。
 *)状況や刺激、自身の心的状態に対する解釈を変化させることによって感情の強度や種類を変化させること。例えば、辛くしんどいと思えるような状況に置かれているとき、「これを乗り越えることは自分の成長につながることだ」と考え直すことなどが再評価にあたる。
 さらに、他者に焦点を当てた言葉(二人称代名詞)を用いた社会的規制のメッセージは、メッセージの受け取り手からの感謝の気持ちを引き出す可能性が高いこと、メッセージの発信者にとって時間の経過とともに再評価の使用が増加すること、またこういった他者視点取得は社会的規制の練習における利点を強化すると提案している。
 これらの発見は感情制御における社会志向性のトレーニングの潜在的なメカニズムを明らかにし、そして他人の制御を助けることで私たちは自身の制御能力と感情的なウェルビーイングが強化されるだろうと提案している。
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