責任の判断はどうやってしているのか

2017/05/29 1:21 に 西村友佳 が投稿   [ 2017/05/29 1:24 に更新しました ]

Guglielmo, S., & Malle, B. F., (2017). Information-Acquisition Processes inMoral Judgments of Blame. Personality and Social Psychology Bulletin, 1-15.

人は「誰が道徳的に悪いことをしたのか」「誰に責任があるのか」という判断をするとき、どのような情報を集めているのだろうか?近年、責任判断における情報収集は左図のような順序で行われているとされている。例えば、Aさんが転んだ(結果)ところを見たとする。その際、まず因果関係についての情報(例:BさんがAさんを押したからA さんが転んだ)を集める。次に、BさんがAさんを意図的に押したのかどうかを確かめる。そして、BさんがAさんを意図的に押した場合はその理由(例:Aさんにボールが当たりそうだった)、BさんがAさんを押したのが意図的ではなかった場合はその予防可能性について検討する。この順番で情報収集をした上で、誰に責任があるのか(Bさんは道徳的に悪いことをしたのか)についての判断が下される。

この研究では、上記の仮説が妥当かどうかについて、実験を行なって検証している。実験参加者はある出来事についての責任判断を行なった。実験1では、出来事に関する情報の提供順序は実験者側で統制された。実験2では、実験参加者が出来事に関して自由に質問することができた。実験3では出来事に関する情報提供要求に時間制限が設けられた。

3つの実験を通して、誰に責任があるのかを判断をするまでに、システマティックな情報収集をしていることが明らかとなった。つまり、左図のような順序で情報収集をした上で、責任の判断を行なっていることが示された。今後、情報を獲得しようとする動機づけや感情状態との関連について検討していく必要があると著者らは述べている。

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