2012.04.16

2012/04/16 14:29 に 末吉南美 が投稿
報告論文
三浦先生

Forest, A. L., & Wood, J. V. (2012). When Social Networking Is Not Working: Individuals With Low Self-Esteem Recognize but Do Not Reap the Benefits of Self-Disclosure on Facebook. Psychological Science. [Epub ahead of print] doi:10.1177/0956797611429709

ヘッドライン:低自尊心者は自己開示や他者とつながる場所としてSNSを好適だと考える傾向がある.しかし実際にそうかというとさにあらず,低自尊心者のネガティブな投稿は「またこいつやっとるで」と好意を持たれず,「いいね!」やコメントによるフレンドからのリアクションも得られにくいのだ orz…
村山さん
Brauer, M., Er-rafiy, A., Kawakami, K., & Phills, C. E.     (2012).  Describing a group in positive terms reduces prejudice less effectively than describing it in positive and negative terms.  Journal of Experimental Social Psychology, 48(3), 757-761. Elsevier Inc. doi:10.1016/j.jesp.2011.11.002
ヘッドライン:外集団のいいところと悪いところを両方示すほうが、潜在的・顕在的な偏見を効果的に低減させるらしい。ポジティブなところばかり見せるよりもいいらしい。
田淵さん

Angela Schoklitsch and Urs Baumann Measuring Generativityin Older Adults The Development of New Scales The Journal of Gerontopsychology and Geriatric Psychiatry. 24 (1), 2011, 31–43 DOI 10.1024/1662-9647/a000030

ヘッドライン:世代性尺度はこれまで中年期世代を対象に作成されてきたため,高齢者を対象とした尺度開発を行った.その結果,LGS(世代性研究で最も使用されている尺度)との相関が比較的高い,妥当性のある尺度ができた.

寺島くん

Mo, G. Y., Wellman, B. (2012). Understanding Sequencing in Social Network Communications. Bulletin de Methodologie Sociologique, 113, 76-87.

ヘッドライン:順序決定過程を概念化するために、研究のネットワークであるGRANDのメンバーを対象とした質的な研究を行った。結果、順序決定は情報をやり取りする他者の地位、情報の送り手である自分の地位、どのメディアを用いるのが相応しいかという社会的状況に影響されることが分かった。また、筆者らは順序決定過程を4つに類型化している。

末吉

Morey, A. C., Eveland, W. P. Jr., Hutchens, M, J. (2012). The “who” matters: Types of interpersonal relationships and avoidance of political disagreement. Political Communication, 29, 86-103. Doi: 10.1080/10584609.2011.641070.

 

 担当者コメント

三浦先生の発表論文は、実際のSNS利用場面を思い浮かべるとよくある&納得できるものでした。低自尊心者がなかなか可哀想。FBがもともと高自尊心者にとって使いやすいツールであるので、こういう傾向(「またやっとるで」)になるのは当然なのか。SNS+自尊心なので、学部生が好きそうなネタだと思いました。

村山さんの発表論文について、ごく普通に、偏見の対象として具体的な民族を挙げているところに驚きました。実験で使用したポスター見れるよ、と書いているがリンクをたどって言っても見つからない、いかがなものか。発話データ等の細かいところも見てみたい。

田淵さんの発表論文について、妥当性の高い尺度ができた!ということでしたが項目が多すぎてお年寄りには酷な尺度になってしまった感があるということ。市民センターに通う(元気な)高齢者をねらって調査・作成したのか。田淵さんのいらっしゃった所で5項目版を検討中ということでしたが、それくらいが適当だと(卒論調査での60代以上回答を思い出しながら)感じました。

寺島くんの発表論文について、インタビュー!ということで何か面白い結果が出てくるのかと思いましたが、順序決定から始まり、落としどころが分かりにくいものだった。メディアを順序付け、というのも実際場面を思い浮かべると「あるある」(というよりも「はいはい」)となるが、この研究自体があまり心理学的ではなかったので、それ以上は何とも・・・。

末吉の発表論文について、諸事情につき発表というレベルまでには至らなかったが、卒論調査をしても思うとおり、政治意識にはメディアよりも、家族やそれ以外との紐帯の強さが深く関わっているので、これは読む必要があるでしょう。

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