2012.12.03

2012/12/03 0:29 に 末吉南美 が投稿   [ 2012/12/05 1:31 に更新しました ]
末吉
Wicherts, J. M. Vorst, H. C. M. (2010). The relation between specialty choice of psychology students and their interests, personality, and cognitive abilities. Learning and Individual Differences, 20(5), 494-500.
心理学生の性格、認知的能力、関心事から専修分類(社会、基礎、方法論、発達、臨床、産業・組織)を検討。性格・能力の差は有意であったが関心事のみが分類を予測。社会心理は外向的。
 
寺島さん
Behm-Morawitz, E. (2013). Mirrored selves: The influence of self-presence in a virtual world on health, appearance, and well-being. Computers in Human Behavior, 29, 119-128.
アバターに対して自身を投影している度合いが強い人ほど、アバターがオフラインの自分に対して影響を与えていると認知する。
 
田渕さん
Iyer, A. & Jetten, J. 2011 What’s Left Behind: Identity Continuity Moderates the Effect of Nostalgia on Well-Being and Life Choices . Journal of Personality and Social Psycholog. 101(1), 94–108. DOI: 10.1037/a0022496
ノスタルジアとWell-beingなどの心理変数との関係には,アイデンティティの連続性が関連している。
 
村山さん
Oishi, S., Miao, F. F., Koo, M., Kisling, J., & Ratliff, K. (2012).  Residential mobility breeds familiarity-seeking.  Journal of Personality and Social Psychology, 102, 149-162.
流動性の高さは、なじみのあるものに対する好意度を高めるが、その関係は関係不安によって媒介される。
 
三浦先生
Amit, E., Wakslak, C., & Trope, Y. (2012). The use of visual and verval means of communication across psychological distance. Personality and Social Psychology Bulletin. DOI: 10.1177/0146167212460282

人が他者とのコミュニケーションの際に画像を使おうとする選好は(言葉と比較すると)時間的,社会的,地理的近接性が高い時に(遠いときと比べると)高まるし,受け手によるメッセージの選好にも同様の傾向が見られる.

 
 
【担当者コメント】
末吉論文:フレッシュマンゼミ1回目で聞かれた、性格と知能テストと関心事(人助けにかかわることや抽象的な出来事や……)が、2,3年後の専修選択の予測に使えるのでは?ということを検討。結果としては、関心事のみが予測していたが、性格と知能テスト得点の差は専修ごとに有意で、性格それぞれ見てみると「あ~あるかも~」という印象。社会心理学を専攻している学生は外向性が高いです。ゼミを選択するときは、社交的な人だから社会心理に行く!のではなく、自分の関心事を踏まえてちゃんと選んでいるということでしょうか。
 
寺島さん論文:仮説4つとRQ5つも設定して頑張っている割に、そ、そうですか……という結果が多い印象。つまり言いたいことは「アバターを美しく着飾っていると、現実世界の自分もそうしなきゃいけなく感じる。アバターと自分を重ね合わせることで、向社会的になるっていう良い効果もある」ということ。この実験はSecond Lifeのユーザーを対象に行ったけれど、とびだせ!どうぶつの森でもできるんじゃないかという話をゼミ内で議論。遊びに行く約束したのにすっぽかしてしまったらすごい罪悪感。それにこれもゲーム内時間と現実時間が連動しているので、やっぱりできるかも。
 
田渕さん論文:今の自分は過去の自分とつながっている=アイデンティティの連続性。「高校3年生の時のノスタルジックな出来事について記述せよ」と言われてもなかなか難しそう。というのは置いておいて、過去とつながっていない(地元の友達と連絡を取るのが難しくなったなど)のにその過去にノスタルジアを感じるのはすごく辛いことでしょう。また、過去とつながってるのに(Facebookで地元の友達とつながっているなど)「懐かしいねぇー!」みたいなノスタルジアを感じられないのも辛い……。
 
村山さん論文:この研究では「なじみのもの」をチェーン店として、その店への好みを支店数や居住流動性等から検討。実験2aでは、旅行先でのローカル店vsチェーン店選択を検討しており、わざわざ旅行に行ってるのにチェーン店を選ぶその感覚が最初は分からなかったけれど、アメリカだからですね。確かに、全く知らない土地で不安がたくさんある状況で、よく見知ったものに引き寄せられるのはよく分かります。後半部分はなじみのあるなしを操作する段階で漢字を使用していたり、最終的には顔刺激と単純接触効果を利用しているあたり、締め方も流石やと思いました。
 
三浦先生論文:実験7つもやっているけれど、すべて言いたいことは同じで「(時間・空間・社会関係が)近いと具体的になるため『画像』の使用が、遠いと『文字』の使用が好まれる」ということ。情報を送る側/送られる側の両方を検討してみても、同様の好まれ方でした。社会的距離が近い間柄だと、パーティー招待カードにイラストを使って、そうでもない相手には文字を使う、というのは納得。それ以外は……。解釈レベル理論、難しいです。
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