2012.6.4

2012/06/04 16:10 に Asako Miura が投稿
三浦:Feldon, D. F., Peugh, J., Timmerman, B. E., Maher, M. a, Hurst, M., Strickland, D., Gilmore, J. a, et al. (2011). Graduate students' teaching experiences improve their methodological research skills. Science, 333(6045), 1037-9. doi:10.1126/science.1204109
TA経験などを通じて教育に携わることは,大学院生が研究者として必要不可欠な能力を向上させることに寄与するので,みんなもっとやれ.

村山:Rose, M. R., Diamond, S. S., & Baker, K. M. (2010). Goffman on the jury: real jurors’ attention to the “offstage” of trials. Law and human behavior, 34(4), 310-23. doi:10.1007/s10979-009-9195-7
陪審は、証言台から得られる情報以外のものに注意を向けるが、それらの影響は評議過程においてほとんどない。

田渕:Busch, H. & Hofer, J. (2012). Self-Regulation and Milestones of Adult Development: Intimacy and Generativity Developmental Psychology, 48(1), 282–293.doi: 10.1037/a0025521
成人期以降の発達課題(親密性・世代性)の達成が,自己調整能力(注意制御・行動制御)と心理的well-beingとの間を媒介する要因であることが示された.

末吉:Eidelman, S., Crandall, C. S., Goodman, J. A., and Blanchar, J. C. (2012). Low-Effort Thought Promotes Political Conservatism. Personality and Social Psychology Bulletin 38(6) 808–820. DOI: 10.1177/0146167212439213.

寺島:Bos, W., Dijk, E., Westenberg, M., Rombouts, S, A, R, B., & Crone, E. (2011). Changing Brains, Changing Perspectives: The Neurocognitive Development of Reciprocity Psychological Science, 22(1), 60-70. doi: 10.1177/0956797610391102
青年期の互酬的行為の発達は、自他の区別や自己/他者意識の活性化にかかわる脳の部位の発達と密接な関係にあった。

担当者のコメント:
末吉論文は,酔っ払ったていたりタイムプレッシャがかかったり妨害課題をやらされたりして認知的資源が枯渇しているとコンサバっぽい政治的態度を示す,ということを複数の実験で示したもの.保守的な人が考えなしって言いたいわけじゃないよ,らしい.そんなに新しいのか?という気がするがPSPB…むむむ.

寺島論文は,信頼ゲーム中に互酬的行動が行われた際の脳活動を分析したものだが,3世代の青年からデータを取り,比較しているところがやや面白いのだろうか.どこが光ったそこが光ったとあちことについて書かれてもなかなか対応関係を覚えられないので,脳模型を買ったりしてちゃんと勉強した方がよさそうだ.

田渕論文は,第1調査では行動制御→世代性→ウェルビーイングの関連を検討し,第2調査では世代性→ウェルビーイングの間に唐突にマキャベリニズムを突っ込むというやや謎の展開.データの取り方もどうも雑駁で,古めかしいというか,昔はこれでもよかったんだよねえ,と妙に懐かしいような気にさせられた.

村山論文は,実際の陪審裁判での「舞台裏コメント」データに基づいた研究.分析では単純集計など記述統計しか行われていないが,データそのものが貴重だし,面白かった.なお,オフトピはあれこれあるけど,そんなに評決そのものに影響していないそうです.

三浦論文は,嫌でもTAはやっとけ!というものでした(笑 ただ,日本のTAとアメリカのTAはやってることが違うから,日本のが役に立つかどうかはわからない…かも? ただ,ちゃんと理解していないことを説明する,あるいは教える,というのはとても難しい(すぐにぼろが出る)ことなので,ちゃんと理解したいと思えば無理矢理人に教える機会を作るというファーブル的ストラテジを私は強くお勧めしますし,自分でも実践しています.http://www2.odn.ne.jp/gauche/tabizi/J.H.Fabre/part02-13.html
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