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2015/02/17 18:38 に Asako Miura が投稿
【中村さん】
Mojzisch, A., Schulz-Hardt, S., Kerschreiter, R., & Frey, D. (2008). Combined Effects of Knowledge About Others’ Opinions and Anticipation of Group Discussion on Confirmatory Information Search . Small Group Research, 39, 203-223.
ヘッドライン:少数派はこれから相互作用があるかないかで情報取集の偏り方が変わる。

【田渕さん】
Tang, D. & Schmeichel, B. J. (2015). Look Me in the Eye: Manipulated Eye Gaze Affects Dominance Mindsets. Journal of Nonverbal Behavior, online first. DOI 10.1007/s10919-015-0206-8.
ヘッドライン:注視し続けると支配的な感情や行動が増す

【三浦】
Jackson, J. J., Connolly, J. J., Garrison, S. M., Leveille, M. M., & Connolly, S. L. (2015). Your Friends Know How Long You Will Live A 75-Year Study of Peer-Rated Personality Traits. Psychological science, 0956797614561800.
ヘッドライン:周囲から誠実性が低いと思われている人は,早死にします.

コメント
【中村さん】少数派の情報探索プロセスにおいて確証バイアス(自分の意見や態度に類似した情報を集めたがる)が生じるのは,その後に多数派の皆さんと相互作用すると予告される(そのことによって自分の意見をしっかり持って戦わなきゃ!と思う)時であり,相互作用が特に予測されなければ,自分の意見や態度が正しいかどうかを客観的に確かめるためにむしろ自分とは異なる情報を探索すること,そしてその両者の関係を決定の正しさについての確信度が媒介することを実証的に示した研究.両方について先行研究があり(つまり同じような場面なのに異なる(対照的な)情報探索スタイルが示された知見があり),そこにある差異は相互作用の予期の有無だ,と狙いを定めて,統合している.すっきりしてよい研究だと思いました.

【田渕さん】刺激画像の「目」を一定時間注視するという実験操作が,攻撃性を増したり,事後のゲームにおいて支配的な行動を増やすことを示した研究.ある種のプライミングであろうか.攻撃性が高い人はまっすぐ相手の目を注視する傾向がある,というのの逆コースを行っている.じゃあ相手を支配しようと思ったらともかく目を見てかかればよいのか.まあ,私はそうだと思うしそうしてるけど,それは攻撃性が高いからではなく,テクニックとして使えるのだろうか.使いうる可能性を示しているわけだな,この研究は.

【三浦】約80年前に20代半ばだった夫婦300組を対象として,性格の自己評定と他者(パートナー+友人)評定をさせたデータをもとに,かれらのその後を追いかけて生死(死んでいればいつ死んだか)のデータを収集して,どういう性格の人が長期にわたってサバイバルするか,またその評定は自己のそれと他者らによるそれのどちらがよりよい予測子となるかを検証した研究.こんなデータがあること,それが後代に活かせることは素晴らしい.結果的には,自己評定よりも,複数他者による評定をアグリゲートしたものの方が決定係数が高く,特に男性では誠実性と開放性の高さがポイントだった.女性では調和性と情緒安定性で,このあたりは当時の世相を反映していたのだろうと考察されていた.
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