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論文採択

2015/11/26 0:12 に Asako Miura が投稿
以下の共著論文が『社会心理学研究』誌に掲載されることが決定しました.

三浦麻子・楠見孝・小倉加奈代 (2016; in press). 福島第一原発事故による放射能災害地域の食品に対する態度を規定する要因:4波パネル調査による検討 社会心理学研究, 32(1).

本研究では、20119月から20143月にかけて4波にわたり実施したパネル調査データにもとづき、福島第一原発事故による放射線災害地域の食品に対する態度の時系列推移を検討した。意思決定の二重過程理論をふまえて、当該態度決定に際してネガティブな感情的意思決定へと方向づける要因として放射線災害の影響に対する不安を、論理的意思決定へと方向づける要因として知識・高次リテラシー・批判的思考態度を想定し、両者の交互作用を含めて実証的に明らかにすることを試みた。放射線災害の影響に対する不安も、放射線災害地域の食品に対する態度にも、震災から3年を経過した時点までに大きな時系列変化はなく、後者については特に被災地から遠い地域でより強い傾向にあった。放射線災害地域の食品に対するネガティブな態度は放射線の人体への影響に関する適切な知識を有することによって低減されるが、一方で知識があるつもりでいることが適切な理解にもとづく熟慮を妨げかねない可能性が示された。

注:
本研究は科研費基盤A(代表 楠見孝 23243071)の補助を受けておこなわれた。また、関西学院大学「人を対象とした臨床・調査・実験研究」倫理審査の承認(2014-15)を受けた。
論文作成に際して飛田操氏(福島大学)と半杭真一氏(福島県農業総合センター農業短期大学校)から貴重なコメントをいただいた。またパネルデータの分析に際しては清水裕士氏(関西学院大学)のアドバイスを得た。
長期間にわたり調査にご協力いただいたモニタの方々に記して感謝申し上げます。

詳しい内容をお知りになりたい方は,三浦までご連絡下さい.
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